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【ネタバレなしレビュー】バルダーズゲート3【97/100(神作)】

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2023年にかなり大きなゲームの祭典である、
TGAにて、ゲームオブザイヤーを獲得した、
バルダーズゲート3を100時間ほどプレイし、
やっと1周が終わったのでレビューをしていきたいと思います。
(絶賛2周目をプレイ中です。)

日本語ローカライズ版は2023年の12月21日に発売され、
まだまだプレイしている方も多いのではないでしょうか。

正直人は選ぶと思いますが、
個人的にはかなりおもしろかったので、
楽しめたポイントなどについてご紹介出来たらなと思います。

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概要

タイトルバルダーズゲート3
発売日2023年8月4日(Steam版 日本語ローカライズは12月21日)
2023年12月21日(PS5日本語ローカライズ版)
ハードPS5,PC
ジャンルシミュレーションRPG
感想慣れるまでは戦闘と会話どちらにおいてもテンポが悪く感じる
あらゆる選択が取り返しがつかないのでそれを楽しめるようになれば
めちゃくちゃおもしろい
あらゆることの自由度が高すぎる
個性的なキャラが多く、感情表現などは良くも悪くも洋ゲー
初めてプレイする人は少し事前知識があったほうがと良さそう

本作はダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)という
テーブルトークRPGをもとにして作られており、
このD&Dに馴染みがないと最初はかなりとっつきにくいです。

ちなみに僕はD&Dはやったことがなく、
シミュレーションRPG自体もほぼ初プレイでしたが、
最初は固有名詞も多くてかなりとっつきづらいと感じました。

しかし、最初の部分を乗り越えて、
世界観に慣れてくると夢中になってプレイするほどおもしろいと感じています。

あらすじ

マインドフレイヤーと呼ばれる邪悪な種族は生殖ではなく、
他の種族に幼生を植え付け、マインドフレイヤーに変身させることで数を増やす種族です。

そのマインドフレイヤーに幼生を植え付けられた主人公は
脳を幼生に蝕まれていきますが、
幼生が頭の中にいることによって新たな力も与えられています。

基本的にはこの幼生を取り除くために旅をすることになりますが、
幼生を取り除くことを優先して旅を進めるのか、
それとも、幼生を受け入れて、
力を求めるのかはプレイしているプレイヤーの選択によって決まることになります。

評価

総合評価
97/100(神作)

ボリューム1周100時間程度
ストーリー 5.0/5.0
ゲーム性 4.0/5.0
難易度調整 5.0/5.0

よかったところ

既存のキャラを主人公にしてもいいし、主人公を作ってもいい

本作は主人公をクリエイトしたキャラで始めてもいいし、
既存のキャラを選んでそのキャラを主人公としてプレイしても良いゲームとなっています。

こんなゲームはなかなかないのではないでしょうか。
ある意味、主人公の選択さえも自由度に直結させていますね。

個人的には最初は自分で作ったキャラでプレイし、
もし、気になったキャラクターがいたら、
そのキャラクターで次の周回をプレイしてみるのが楽しいかなと思います。

あらゆる選択が物語を分岐させ、違う選択肢を取った場合の世界線が気になる

このゲームのすごいところといえば、
自分の選択による分岐の多さです。

メインのストーリーの結末が大きく変わるような変化自体は限られた数になりますが、
それ以外にも、部族間の争いのどちら側に味方するのかを選ぶことで、
将来的に味方になる部族が変わったり、
序盤で助けたNPCに終盤で助けられたりなど、
自分の選択次第で自分の周りをどういった人たちが囲んでくれるのか、
あるいは、一人での冒険をすることになるのかというところが変わってきます。

また、このゲームは会話中であろうが戦闘中であろうが、
セーブをすることが可能
ですので、
自分が選びたい選択肢以外の選択をした場合にどうなるんだろうということを
試そうと思えばすぐに試すことが出来ます。

しかし、僕の場合は、あまりにそういった分岐の回数が多いので、
途中からそういったことはしなくなり、
次の周回の楽しみとして取っておくようになりました。

あらゆることの自由度が高い

物語の分岐というところでも自由度が高いのですが、
それ以外のところでも本当に自由度が高いところが本作のすごいところです。

一般的なRPGでは出来ないような悪いこともできるように作られています。

例えば、お金が無ければ盗んだり、スッたりすればいいし、
倒すことが決まっている的なのであれば正面から戦わずに、
隠れた場所からいきなり攻撃したりすればいいといった感じです。

それ以外にも、高い壁があったら箱を積んで登れば良かったり、
鍵がかかっている扉は鍵を探してもいいし、
ピッキングをしてもいいし、扉を壊してもいいなど、
1つ物語を進めるだけでもあらゆる方法が準備されています。

そういう意味で本作に正攻法というようなものはあまりなく、
自分が好き方法で攻略できるゲームだと思いました。

また、戦闘においても自由度が高く、
敵対している人に正面から話しかけて戦闘に挑んでもいいですし、
隠れた場所からいきなり奇襲を仕掛けても良いです。

何なら、会話の選択次第では戦闘をしないことさえ出来てしまいます。
(もちろん避けられない戦闘も多々ありますが。)

ということで戦闘においても自由度が高く、
むしろ戦闘を有利にするためのズルを考えるのがおもしろいとも言えると思います。

好き嫌いが分かれそうなところ

ダイスという要素

この要素がD&Dに馴染みのない人には
難解に感じる要素が「ダイス」だと個人的には感じました。

かくいう僕もD&Dはやったこともない人間なので最初は非常に戸惑いました。

というのも、このダイスというのがこのゲームにおいては非常に重要な役割を果たしているからです。

戦闘においても、会話においてもとにかく結構なことがダイスによって決められています。

戦闘はシステム的に自動的にダイスが振られているのですが、
会話においては選択肢によってダイスの演出が入り、
成功、失敗の判定がダイスの目で決まることになります。

これがどういうことかというと、
物語が分岐する重要な会話などにおいて、
自分が選択したい選択肢が失敗する可能性がある
ということです。

友好的に接したい部族と争いになりそうなときに、
相手を説得する選択肢が出たとしても、
それは必ずしも成功するわけではなく、
失敗してしまい、結局争いになってしまうことが往々にして起こり得るということですね。

とはいえ、完全に運任せというわけでもなく、
ステータスの振り方によって、
ダイスに補正値を乗せる事ができ、
できるだけ成功するようにするということは出来ますので、
このような不確定要素もこのゲームのおもしろいところだと
割り切れるようになればいよいよこのゲームの沼にハマってくるかもしれません。

戦闘が独特で正攻法では最初は難しい

先に上げたようにこのゲームは、
あらゆる戦闘においてズルをすることができる自由なゲーム性のためか、
特に何も知らない初心者の方にとっては、
正攻法での戦闘が難しめに作られている気がしました。

慣れている人は強いビルドなどによって正攻法でも攻略できるのですが、
初心者の方ほど正攻法が難しいゲームとなっていると感じました。

とはいえ、このゲームは難易度を選ぶ事ができ、
一番難しい難易度を選択しなければ、
ゲーム途中で、いつでも難易度の変更はできますので
それによって詰んでしまうということはないのではないかと思います。

D&Dに馴染みがない人からすると固有名詞が多すぎて理解が難しい

プレイした最初から本作では知らない固有名詞が飛び交います。

それだけでなく、種族間での差別のようなものもあり、
そういった背景を理解していないと
序盤はついていけないということが多々あります。

正直おもしろいかどうかもわからない初めてのゲームで、
よくわからない会話を長い間展開されると多くの方がやめてしまうと思います。

ところが、本作は2023年の大きなイベントでゲームオブザイヤーを獲得したほどの名作。

好みに合うかは別として、ゲーム自体の出来がいいことは
多くの方がプレイして証明されていると言ってもいいわけです。

ということで、もし、このゲームに興味があるという方は、
事前に世界観などの設定を調べてみてプレイすることをおすすめします。

それでも合わない可能性はありますが、
思っていたのと違うというのはかなり軽減できると思います。

ちょくちょくバグが有る

あらゆる選択肢で物語が分岐する本作は、
圧倒的物量を考えればバグは少ない方と言えますが、
それでもちょくちょく気になるレベルのバグがあります。

よくあるのがグラフィックのバグで、
なんか口から変な棒が出ていたりなどが
結構な頻度で発生します。

とはいえほとんどの場合で、
物語が進行できなくなるようなものではないため、
重大なものではないと言えると思います。

むしろ、あらゆる選択をしても
ストーリーが詰むことがほぼないことのほうがすごいと感じました。

動画映えしない

これは直接自分がプレイすることと関係ないんですけど、
最近はYouTubeなどで動画を見てから、
購入を検討している人も増えているのではないでしょうか。

そんな中、このゲームは本当に動画映えしません。

なんならプレイ動画を見ていてもつまらなそうに見えるまでありますし、
トレーラー動画を見ても何をするゲームかよくわからないというのが正直なところです。

このゲームのおもしろさは、
自分でプレイしてこそというところがあるので、
気になっている方はぜひプレイしてほしいですね。

おすすめできる人/おすすめ出来ない人

ここまでお話した内容を踏まえて、
最後にこのバルダーズゲート3をおすすめできる人とできない人をあげたいと思います。

おすすめできる人
  • マルチエンディングのゲームが好き
  • 戦略的な戦闘ができるゲームが好き
  • ゲームをまっすぐ攻略するよりずるしてクリアする方法を考える
  • 自分の選択肢の結果が思ったようにならなくても物語として楽しめる
おすすめできない人
  • ゲームをコンプリートしないと気がすまない
  • 決められたストーリーを進めるのが好き
  • いろんな攻略方法を考えるのが面倒くさい

結論:完璧主義者には全く合わなそうだが、好きな人は本当にハマってしまうゲーム。自分の選択がしっかりとゲームの中に反映されることが本当におもしろい。

今回は日本語版が年末に発売された、
バルダーズゲート3についてご紹介しました。

コンプリートしないと気がすまない人にはとことん合わなそうですが、
いろんなズルを考えたり、
物語が分岐するのが好きな人は本当に楽しめる作品だと思います。

1周プレイするだけでもかなりの時間がかかるので、
基本的にはゲーム好きの方がプレイすることが多いのかなと思いますが、
自分には合いそうと思う人はぜひプレイしてみてほしいと思います。